WORKS
WORKS TOP  >  2022 - 御苑茶屋 ZUZU

御苑茶屋 ZUZU
東京/2022


「平入り」

今回の敷地は新宿御苑の大木戸門の正面にあたり、過去には内藤新宿の宿場町として栄えた歴史がある。そこにお茶漬けをメインとしたモダン茶屋を設計するにあたり、宿場町を形成した町並みの建築様式を利用することを試みる。

日本家屋において、屋根と入口との位置関係を表す言葉に「妻入り」と「平入り」という言葉がある。切妻屋根において、軒先側に当たる平側に入口を設置するものを「平入り」、横から見て屋根が八の字のように見える面(妻側)に入口を設置するものを「妻入り」という。

内藤新宿の宿場町においては、隣の建物と接することができ、面積効率が良い「平入り」が採用され、道路に対して圧迫感が無い町並みを構成し、軒に平行なため縁側のようなスペースも生まれやすかった。

そこで、今回はテナントの中に平入りの建物を作り、町に対して馴染みやすいファサードをデザインする。実際には、現代の材料である構造用合板を利用し、軒や縁側を作成し、宿場町の建築様式を再現することを試みる。



デザイナー:吉田昌弘・キム ヒョンウク
写真撮影:宮本 啓介




竣工 2022年5月
住所 東京都新宿区新宿1丁目1−1
設計期間 2022.2.8-2022.5.3
工事期間 2022.4.4-2022.5.3
延べ床面積 41.04㎡
施工会社 株式会社 タブスタジオ