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nana’s green tea 遠鉄百貨店
静岡 / 2011

「窓」

株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば”日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店”をつくりたいという思いの表れである。

日本には様々な種類の窓が存在する。

単に光を取り入れるだけでなく、換気や排煙、鉄砲を構えて敵を迎え撃つものもあり、土地や時代によっても形が違い、日本の文化に名を残す窓も多数存在する。 また、茶室においては、村田珠光から始まり、武野紹鴎の時代を経て、千利休の代では、わび茶が発展し、茶室をより簡素に小さくする方向に進むが、その後の古田織部や小堀遠州の時代になると、茶室へ付ける窓の形や大きさにも変化が生まれ、茶室にも開放感を求める時代がくる。

そして、現代では、空間の開放化はさらに進み、窓の大きさは極端に大きくなり、光や景色のコントロールは、カーテンなど別の素材へ取って変わっている。

そこで、nana’s green tea遠鉄百貨店では、「窓」をモチーフに、日本古来より伝わる窓の開口の形そのもので、光や景色のコントロールを行い、「窓」を通して見た、「現代の茶室空間」を作りたいと考える。


写真撮影:宮本 啓介


< PRESS >
商店建築 2013年1月号

< AWARDS >
2012 – SBIDA 2012 (国際コンペ:イギリス) ファイナリスト
2012 – 第46回 SDA賞 入賞
2012 – DSA賞 2012(空間デザイン賞) 入賞




竣工 2011年11月
住所 静岡県浜松市中区砂山町 320-2遠鉄百貨店 4階
工事期間 2011.9.15.2011.11.15
延べ床面積 124㎡
施工会社 -