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SGC
東京 / 2018

「和と洋と」

SGCは、純度の高い金を作る精錬工場を持ち、金工作家による製品の製作、店舗や展示会での販売、お客様の貴金属の買取まで、金を一貫して取り扱う体制を整えた、金の全てを手がけるゴールドカンパニーである。
今回は多数の店舗を持つなかでの、新宿高島屋の移転改装工事である。

日本の歴史に金が登場したのは8世紀だと言われており、現在の宮城県で金が確認されたことが「続日本記」に記載されており、東大寺の大仏にも金箔が使われていた。
そしてマルコポーロの「東方見聞録」によれば日本は黄金の国であった。
世界では紀元前3000年代に使われ始め、金は多くの時代と地域で最も価値のある金属と考えられてきた。
また、装飾品として人類に利用された最古の金属であり、美術工芸品にも多く用いられ、純粋、価値、特権階級の象徴としても捉えられてきた。
これは、金が他の金属と比較して年代を経ても基本的な本質を損なわず、価値を保存する性質に優れていたことが大きな理由である。

このように金はあらゆる国で長い歴史があり、それぞれの国で金への愛着とイメージが異なる。

そこで、作り上げる店舗は、和でも洋でもない、しかし、どこか馴染みのあるデザインを施すことが出来ないかと考えた。

実際には、和紙と格子と白木による「和」の空間と、和紙とモールディングと木による「和洋折衷」の空間と、塗装とモールディングと古材という「洋」の空間を設けることによって、あらゆる国の人々にとって中立的な空間をデザインした。

私は、SGC新宿高島屋に訪れた人々がどこか懐かしく感じてくれることを願っている。



デザイナー:吉田昌弘・深海多絵・前田恭輔
写真撮影:宮本 啓介