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マガリバナ
東京 / 2018

「継手」

素材の良さを100%引き出すという1点のみを追求する創作料理店。

そこに必要なものは、過去から受け継がれてきた「伝統」と全く新しい調理器具から生まれる「技術」の融合である。

そこで、私はものとものをつなぐために生まれた「継手」という技法をデザインとして取り入れることが出来ないかと考えた。

継手—建築物、およびその他の構造物や機械類の部材を結合する方法、またはその接合部のこと。
木造建築においては、柱や梁などが直角や、ある角度をなして接合する場合を仕口 (しぐち) と呼んでいる。

継手は、釘,ボルトなどの使用以外に、昔から木材の巧みな組合せ法が考えられており、金輪継ぎ、目違い継ぎ、腰掛けあり継ぎ、かま継ぎ、竿継ぎ、追いかけ継ぎなどがある。
元来、日本建築において継ぎ手・組み木は基礎構造の根幹となる技術であり、その伝統は飛鳥時代以前から受け継がれてきたものであるが、近代においてその技術は、建築技術の発展により、鉄骨やコンクリートが台頭し、使用されることが少なくなってきていた。
しかし、最新のレーザーカットの技術によって、機械化が図られ、継手の技術が見直され、使用頻度が増えている。

そこで、伝統的な技法に、最新の技術を加えることによって、美味しさを追求するマガリバナでは、継手の技術を使い空間を演出することによって、料理へのこだわりと「伝統と技術の融合」を表現する。
また、継ぐという言葉には、離れているものを繋ぎとめるという意味があり、客とマガリバナとの繋がりも、同時に表現する。



デザイナー:吉田昌弘・深海多絵・堺大紀
写真撮影:宮本 啓介