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nana's green tea ららぽーとTOKYO BAY店
千葉 / 2015

「野点」

株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば"日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店"をつくりたいという思いの表れである。

今回の立地は「ららぽーとTOKYO BAY」の外部に面する1区画であり、商業ビル内にありながら、路面店としての魅力を持った店舗設計が求められた。
その為、今回は「nana's green tea ららぽーとTOKYO BAY」を単一の店舗として切り離すのではなく、ショッピングモールの路面の一部がカフェとなっている空間構成を心がけ、屋内でも屋外でもない空間を展開することを提案する。

そこで、今回は茶室の作法の1つである野点(のだて)に焦点を当てて設計した。

野点(のだて)は、季節の良い時期に、戸外で自然と接しながら茶を点て、楽しむことである。
実際は、地面に毛氈というマットをひき、屋外との心理的な境界を設けるが、今回は、インテリアの中で野点を体験する為に、本来は境界を設けられる側の木を屋内に意図的に配置し、野点に必要な心理的な「境界」を設計した。

実際の設計としては、木に見立てた柱を70本配置している。
この事により、森林同様、柱(木)のない部分が道になっており、人々の動線自体も木(柱)が決定づけるが、木(柱)の隙間はランダムに決定しており、人それぞれによって、新たな発見があるように計画した。
また、今回は森林の中でも日本人に特になじみの深い竹林を表現するために、日本人なら誰でも知っている「竹取物語」の登場人物の一人であるかぐや姫の「竹より生まれるエピソード」をモチーフに竹林をデザインした。

私はこの空間で野点本来の楽しみである「いさぎよき所」を見つける楽しみをお客様自身に見いだして欲しいと考える。

写真撮影 宮本 啓介


< PRESS >
商店建築 2016年6月号

< AWARDS >
2015 - JCDアワード 2015 Best100選