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nana's green tea 丸の内ビル店
東京 / 2013

「利休色」

株式会社七葉は「抹茶」という切り口から、「新しい日本のカタチ」を世界に発信している会社である。
良質の抹茶を、抹茶ラテなど現代的にアレンジしたメニューで提供している。
そして、その店内に求められる空間は「和風」ではなく「現代の茶室」である。
それは、オーナーの言葉を借りれば"日本に昔からある茶文化を現代的な解釈で楽しめる店"をつくりたいという思いの表れである。

着物は「茶」の文化とは切り離せない存在であり、茶席には、その場にふさわしい装いが求められた。
茶席や、四季により、茶人たちは自らの立場、時勢を読み、その場にふさわしい装い(染布)を身に纏い、会に出席した。

一方千利休による茶席は総合芸術の場であり、その芸術の一部となるその装いも茶という芸術の一部であった。
今日利休の好んだとされる色は、利休色と呼ばれ、今も日本の伝統色の中に名を連ねている。

丸ビル店では、空間自体を「装い(染布)」に見立てることを考えた。
京都の老舗暖簾職人に染色を依頼した布を空間一面に吊り下げ、訪れた人がそれぞれ好み席を選ぶことにより、時々の気分に応じた装いができるような空間を考えた。

写真撮影 宮本 啓介